旅館・ホテルを中心にコーディネーターとして日本のあちこちに出かけています。美しいもの・心和むものを見つけて綴ります。

2014年03月30日

宝塚で得たこと

昨日は宝塚音楽学校の第102期生の合格発表の日でした。


ニュースで目にされた方も多いと思いますが、
私も昨日、この場所にいました。






宝塚を受験できる回数は中3から高3までの4回、
そして今回、次女は初めて最終選考まで残りました。


私たちのメモリーズ・オブ・宝塚2014はこのような感じでした。

3月22日 (土)     花、ひとりで宝塚に向かう

  ■宝塚で宿がとれず(のんびりしすぎの私?)電車で2駅ほどの三田という町にある
   寂しいビジネスに2泊させてしまった・・・(ゴメンナサイ)
    

3月23日(日)      一次試験

  今年の受験者数1085名、ここではグループで教室に入り<氏名、受験回数、身長、体重etc>などを
  順番に言うのみの試験内容です。

  ■二年ぶりに受けた花、グループのラストで緊張したらしく「ダメかもしれない・・・」などと言う。
   「今までも一次は通ってるんだからここで落ちたら、よほど見た目が落ちちゃったことになるよ」と、
   笑いながらも私もちょっと不安に・・・・・




3月24日(月)     一次試験合格発表


  朝10時に宝塚音楽学校のHPで発表される。
  合格者は受験者の約三分の一に。

 ■私はAO STYLE事務所のデスクで
  このHPの<合格発表者>のPDFファイルを開こうとするが何故か開けず。
  あたふたしているうちに夫からのLINEで合格を知る。
           
 ■すぐに宝塚市内のホテルに電話、
  二次に進めなかった人のキャンセルが多数出るのを待って予約をする。
  花、三田 → 宝塚のいつものホテルに移動して、明日の二次試験に備える







3月25日(火)     二次試験

 ここでバレエ・声楽・ダンス・面接などの実技試験が行われる。
 

 ■花、朝3時に起きてストレッチや発声練習などをするつもりが寝坊しで5時過ぎだったとか(笑)
  このホテルの最上階で発声練習などもできるが、
  スクール生(各地にある宝塚受験スクール)の集団がいてとても入れません・・・・


3月26日(水)     二次試験 (二回にわかれてどちらか一日受験)

  ■花はいったん高山へ帰る。
   ひとりで受ける試験のプレッシャーから解放されたかった様子。    
  ■しかし、入れ違いで私と長女は東京へ、その後、私は鬼怒川温泉へ



3月27日(木)     二次試験合格発表


   一次同様、朝10時にHPにて発表、ここで二次試験の受験者の約四分の一になる。

  ■新しい客室の現場確認しながらドキドキ・・・しかしHPを開くわけにもいかず・・・と思っていたら
   まさかのLINEが届く!<花、二次試験合格、宝塚に行くよ!>と。

  ■嬉しくて仕方がないので移動先の草津温泉でひとり乾杯、、、そして飲みすぎる(笑)
  ■またまたホテルを予約して、花は高山 → 宝塚へ移動
                            






3月28日(金)    3次試験

   ここでは面接と健康診断が行われる


  ■面接では数名の試験官から質問を受ける。その後健康診断。    
  ■私は草津温泉のオーナーに事情を話し、
   早めに打ち合わせを終えて→ 軽井沢 → 東京 → 新大阪・・・と移動。
   先に宝塚に来ていた実母と合流し、花と三人で韓国料理を食べる。
       








3月29日(土)    そして、昨日の合格発表


  3次試験・・・・26.6倍の狭き門を受けることができ、
  最終選考に残れた・・・というだけでも特別なことで、
  とても嬉しかったけれど、
  ここまで来るとやはり合格してほしい・・・・と願う私たち。


  たくさんのTVカメラに、受験生とその家族・・・・
  (40名が合格なのだが、発表後そのまま入学説明会のため合格するかかどうかわからなくても
   親はこの会場に来ていないといけない。)


  絶対合格する、、、といった強い思いで前列に並ぶ子もいれば、控えめに後方に立つ子もいる。
  さすがに最終選考まで残れた子はみんな姿勢よく美しく、ハッとさせられる。それぞれにオ-ラがある。
  その上、容姿端麗なこの子たちが、
  みんな、バレエも踊れて歌も歌えるって、すごい。     

  そして音楽学校の生徒さんが合格者のかかれたボードを開いた瞬間、
  受験番号を確認しようとする大きな人の渦に巻かれて、
  身動きが取れないながらも、私はなんとか花のところまでたどり着いて
  手を握っていました。





      
  結果は残念だったけれど、
  花は小学生の時に初めて見た宝塚にとてもとても憧れて、
  誰に勧められたわけでもなくひとりで考えて、受験しようと決め、少ない情報を集め、
  バレエも声楽もがんばって  、、、、よくここまで私たちを連れて来てくれたと思う。


  この宝塚受験生同士のなんとも言えない空気や
  プレッシャーの中で得た経験値はプライスレスなもの、
  内面の芯の強さも、外見の美しさも、この受験に挑んだことで手に入れれたと思う。


  さて、
  ホテルに戻り、少し落ち着いたところで京都へ移動。


  いつもの慣れ親しんだ仕事先に荷物を預けて、
  美味しいタイ料理店でゆっくりランチ。
  綺麗なものをたくさん見て、明日か明後日から始まる花の東京での大学生活のために、
  スペインの大皿とグリーンの手吹きガラスなどを買う。
  

   



         
  高山に戻るまでの車中も私たちはいろいろな話をした。
  けれど一晩経った今でも、まだまだ落ち着かない。この春の朝の、激しい雨のせいかもしれない。
  現実は現実でよくわかっているのだけれど、
  あの夢のような経験と、どこか胸の奥に詰まるような悲しさとがうまく消化しきれない。


  この、
  今回の受験で
  ずっと宝塚に憧れて、親子でめざしてきたという君島十和子さんのお嬢さんが今回で二回目で、
  もとタカラジェンヌのお嬢さんは3回目で合格したとニュースで知る。
  あの日本のオートクチュール業界を牽引してきた君島ファミリーも、
  私たちも、みんなが泣いていたあの会場の空気、、、、


            

  選ばれた40名と
  そうではなかった三次試験受験者の差は何かしらあるのだけれど、
  この経験をバネに、きっとみんな大きく羽ばたくのだろう。


  「ママはめちゃくちゃ自慢です、花のこと。
   娘が宝塚の最終選考まで残った親なんてさ、毎年全国で100人しかいないんだよ」   



  と言ったら、花が喜んだ。

           
  そういえば、高1の受験のときは
  私は肋骨を折った状態で二次試験に合わせて栃木から宝塚入りしたっけ。
            (病院に行く前で息をしても痛かった)
  東京の設計士が、重い石のサンプルを持って訪ね来て、花が二次試験を受けている間に
  箱根の案件について宝塚で打ち合わせしたこともあったし、
  宝塚のサロンで髪をカットしたこともあった。
  たいていの飲食店は入ったし、お友だちもできた。
          
  
  子供のおかげで、
  本当にたくさんの経験をさせてもらえる。

   
  その中でも、この受験は凄い思い出になるだろうな。
  もっと私も一生懸命になって、
  有名スクールに通わせてあげたりしたほうが良かったのだろうか?と
  思ったりもする。


  でも人生はひとつじゃない。
  でも、本当によく頑張った。


  花、ゆっくり休んでね。新しい夢はきっとすぐにみつかる。
  そして、ママはまた仕事と旅の日々に戻ります。       

            




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